杢保小児科医院(小児科・アレルギー科・予防接種) 〒762-0082 香川県丸亀市飯山町川原972-1 TEL:0877-98-2010


- 日本脳炎ワクチン
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***日本脳炎はどんな病気?***
日本脳炎は、日本脳炎ウイルスの感染によっておこる脳や脊髄などの病気です。ヒトからヒトへの感染はなく、ブタなどの動物の体内でウイルスが増殖した後、そのブタを刺したコガタアカイエカ(蚊の一種)などがヒトを刺すことによって感染します。
ウイルスを持つ蚊に刺されたあとも症状無く経過する場合がほとんどですが(過去には、100人から1000人の感染者の中で1人が発病すると報告されています)症状が出るものでは、6〜16日間の潜伏期間の後に、数日間の高熱・頭痛・嘔吐などで発病し、引き続き急激に意識障害・神経系障害を生じます。症状が出た人のうち、約15%が死亡に至る病気といわれており、幼少児や老人では死亡の危険は大きくなっています。
***香川県の現状は?***
香川県で検査を行ったブタ全頭で日本脳炎ウイルスが検出され、感染の危険性があると報告されました。県からは「外出時には長袖・長ズボンなどを着用し、蚊に刺されないように注意するように」と感染予防の注意事項が出されました。夏場の実生活にそぐわない内容ですね。
以前の日本脳炎ワクチンはそれを接種した後まれにおこる重症の急性散在性脳脊髄炎(ADEM/アデム)に因果関係があると判断されたため、「積極的勧奨の差控え」になっていましたが、現在はワクチンも新しいものとなり、接種が勧められています。
日本脳炎は、ワクチンで免疫を付けておきたい病気の一つです。