杢保小児科医院(小児科・アレルギー科・予防接種) 〒762-0082 香川県丸亀市飯山町川原972-1 TEL:0877-98-2010


- タバコ誤飲
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小さな子どもは、何でも口に入れてしまいます。中でもタバコは身近にあることが多く、食べてしまったとよく受診されます。
タバコはとても恐いです。タバコに含まれるニコチンは毒性が強く、小さな子どもの致死量は1/2〜1本です。
タバコの葉は口に入れると刺激が強く、なかなか飲み込めないのが現実です。たとえ飲み込んだとしても胃の中では溶け出しにくく、吸収に時間がかかります。飲み込んだタバコの長さが2cm以下の場合は、特に処置はしなくてもかまわない事になっています。一方、危険なのはタバコが水に浸かっている場合です。灰皿に水が入っていたり、空き缶を灰皿代わりにしたその水分を飲んでしまうと、溶け出したニコチンが速やかに吸収され、重篤な中毒症状を起こす危険があります。そんな時にはすぐに大きな病院を受診するようにしましょう。タバコの葉を2cm以上食べた場合も同様に受診して下さい。その前に家でできる処置としては、何も飲まさずに指を突っ込んで吐かせる事です。
中毒症状には、嘔吐、血圧上昇、頻脈、皮膚蒼白、発汗、興奮などがあり、大量摂取では呼吸停止を起こします。それらはほとんどの場合4時間以内に出るので、4時間様子を見て問題が無ければまず心配はありません。
タバコを食べてしまうという行動は繰り返される事があります。
タバコを吸われているお父さんお母さんはたくさんいます。大切な子どものために、またご自身の健康のためにも、タバコをやめる事をお勧めします。どうしても禁煙できない場合は、禁煙用の内服薬もできています。禁煙外来のある病院で相談されてはいかがでしょうか。
どうしてもタバコがやめられない場合は、タバコを高い場所に置く事、空き缶などを灰皿代わりにしない事を絶対に守ってください。