杢保小児科医院(小児科・アレルギー科・予防接種) 〒762-0082 香川県丸亀市飯山町川原972-1 TEL:0877-98-2010
- 細菌性髄膜炎
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ちいさなこどものかかる恐ろしい病気のひとつに細菌性髄膜炎(さいきんせいずいまくえん)があります。
髄膜というのは、脳や背中の神経をぐるりと覆う膜の事です。その膜が炎症を起こすのが髄膜炎です。髄膜炎にかかると、発熱・頭痛・嘔吐・不機嫌といった症状がでます。けいれんを起こす事もあります。
髄膜炎の原因は、大きく<ウイルス>と<細菌>に分けられます。
<ウイルス>は風邪やおたふくかぜなどからくるもので、<細菌>は“ヘモフィルスインフルエンザ菌b型(Hib)”や“肺炎球菌”に代表されるばい菌です。
ばい菌による髄膜炎はウイルスによるものに比べて非常にたちが悪く、後遺症(聞こえにくくなる・発達の遅れ・てんかんなど)を残したり、命に関わる事もあります。症状は、はじめは風邪と区別がつきにくく簡単な検査では診断ができません。そうしているうちに、様子がおかしくなり、けいれんを起こしたり、意識障害がでてきます。たとえ、はじめに診断できたとしても現在は薬の効きにくい耐性菌が増えているので治療が難しいのが現状です。ですから予防にまさる治療はありません。
現在は細菌性髄膜炎の原因菌に対するワクチンが定期接種となっています。ワクチンは2種類あります。ひとつはヘモフィルスインフルエンザ菌b型(Hib)に対するヒブワクチン。もうひとつは肺炎球菌ワクチンです。
生後2ヶ月になったら早く接種し、こどもの命を守りましょう。